七命図

ゴールしたのに、順位気になってまう|終わっても消えない「比べる癖」の正体

達成感よりも先にくるもの

長いプロジェクトが終わったとき、あるいは自分なりに目標としていた地点に到達したとき。 本来であれば、そこには純粋な安堵や、自分自身を労う気持ちが満ちているはずです。 しかし、ふとした瞬間にスマホを開き、SNSで同じようなことをしている他人を探してしまう自分がいます。

「あの人はもっと早く到達していた」 「あっちのほうが評価されている」 「自分は全体の中でどのくらいの位置にいるのだろう」

ゴールのテープを切ったはずなのに、心はまだレースの続きをしているような感覚。 自分の足で走り切ったという事実よりも、誰かと比較したときの立ち位置のほうが気になってしまう。 そんな自分に気づいたとき、達成感は急速に色あせ、焦燥感だけが手元に残ることがあります。

日常の中で繰り返されるこの「比較」という名の条件反射。 それは、私たちが無意識のうちに背負わされている、見えないゼッケンの重さなのかもしれません。

自分という「観客」がいない世界

走り終わっても、審判を探している

冬の朝、白い息を吐きながら完走したはずのランナーが、複雑な表情で呟きます。

「ゴールしたのに、順位気になってまう。終わっても、比べる癖抜けへんねんな」

私たちは幼い頃から、常に偏差値や順位、あるいは「平均」という物差しで測られることに慣れすぎてしまいました。 そのため、大人になり、誰からも評価を強制されない自由なフィールドに立っても、自ら進んで「順位」を探してしまう癖が抜けません。

ゴールラインは、本来は自分で引くものです。 しかし、比較癖が抜けない時、私たちは他人のゴールラインを自分のものだと錯覚しています。 走り終わった直後でさえ、自分の呼吸や足の痛みに意識を向ける前に、架空のランキングボードを探してしまう。 それは、自分の人生の主役が自分ではなく、「審査員としての他者」になってしまっている状態と言えるかもしれません。

完走という事実の軽視

くノ一が、不思議そうに、しかし優しく声をかけます。

「完走したんやから、それでええのにな」

完走すること。一つのことをやり遂げること。 それ自体が、奇跡に近い尊い行為です。 途中でやめることも、最初から走らないこともできたはずなのに、あなたは最後まで足を動かし続けました。

しかし、比較のフィルターを通すと、その「完走」という事実は「順位」という数字の背景に追いやられてしまいます。 1位でなければ意味がない、上位でなければ価値がない。 そんな極端な思考は、プロセスの中で感じた風の冷たさや、景色が変わっていく高揚感といった、あなただけの体験を塗りつぶしてしまいます。

比較は染み付いた習慣

忍者(マスク無し)は、その根深さを指摘します。

「比べる癖、染み付いてるんよな」

これは個人の性格の問題というよりは、社会的な条件付けに近いものです。 私たちは「比較すること」で自分の位置を確認し、安心を得ようとする生き物なのかもしれません。 他より上なら安心、下なら不安。 その相対評価の中でしか自分の価値を測れないというのは、ある種の呪いのようなものです。

七命図の視点で見れば、これは「役割の偏り」です。 あなたは「走る人」であると同時に、自分の走りを「味わう人」であるはずです。 しかし、「比べる人」という役割だけが肥大化し、他の感覚を麻痺させてしまっているのです。

自分の道に答えがある

花魁の言葉が、本質を突きます。

「自分の道、走り切ったんやから、それが答えやのにね」

他人の道と自分の道は、そもそもコースも距離も、スタート地点も違います。 条件が違うものを比べることに、どれほどの意味があるのでしょうか。 あなたが選んだ道で、あなたが感じた苦しさや喜び。 それらが積み重なって導き出された「ゴール」は、順位とは無関係の、あなただけの固有の「答え」です。

誰かに勝つための道ではなく、自分を知るための道。 そう捉え直すことで、順位への執着は少しずつ薄れていくかもしれません。

自由であることの難しさ

猫が気ままに鳴きます。

「にゃー(猫は順位とか気にせんで)」

猫は、隣の猫より早く走ろうとはしません。 ただ、走りたい時に走り、眠たい時に眠る。 その絶対的な「自分軸」こそが、彼らが幸せそうに見える理由でしょう。

人間が猫になることはできませんが、時々、その視点を借りることはできます。 順位表など存在しない世界で、ただ風を切る心地よさだけを感じてみる。 そんな瞬間を持つことが、比較の呪縛を解く鍵になるかもしれません。

評価軸を自分の手元に戻す

順位が気になってしまう自分を、責める必要はありません。 「ああ、また比べているな」と気づくだけで十分です。 気づくことができれば、視線を順位表から、自分の足元に戻すことができます。

まだ少し熱を持っている筋肉や、整い始めた呼吸。 確かに走りきったという身体感覚。 それこそが、誰にも奪われない、確かな金メダルです。 比較の外側にある、静かな達成感を味わう時間を、もう少しだけ自分に許してあげてもいいのではないでしょうか。


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渋沢A壱
渋沢A壱 動画編集者/オンライン教育サポーター/ウェブディレクター/著者(執筆中) TikTokライブを日々コツコツ続けながら、リスナーとの交流や配信の工夫を地道に研究しています。 動画編集や配信ノウハウを初心者にもわかりやすく毎日発信し、同じように頑張る配信者の方々からも支持をいただいています。 現在は、人生や思考の新しい視点を探る書籍の執筆にも取り組んでおり、多角的な考え方を発信しています。 👉 TikTokライブはこちら 👉 X(Twitter)はこちら ライブ配信では、この記事のテーマをはじめ、配信運営のコツや視聴者との交流法を日々深掘り。 興味があれば、ぜひ気軽に遊びに来てください。
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