TikTok・ライブ配信

AIでXのアカウント運用を始めた話。

きっかけ

TikTok LIVEの配信をやっている。

毎晩リスナーさんと話して、ゲームして、笑って、考えて。

でも配信が終わったら、SNSの更新まで手が回らない。

Xのアカウントは、気づけば数日放置。

「投稿しなきゃ」と思ってるうちに、また配信の時間が来る。

このループ、覚えがある人は多いんじゃないだろうか。

だから、AIに任せることにした。


つくった仕組み

「AIに投稿させる」と聞くと、ChatGPTで文章を作ってコピペするイメージだと思う。

最初の1週間はそうだった。

でも、それだと「AIっぽい投稿」しか出てこない。

丁寧。正しい。でも、誰が言っても同じ。

フォロワーが増えるはずがない。

だから、仕組みを変えた。

① 人格を積んだ

まず、AIに「俺」を教えた。

俺は誰か

  • TikTok LIVEの配信者
  • 場の設計者(応援の一方通行を終わらせたい人)
  • 共創型ライブモデルを考えている人

これを IDENTITY.md というファイルに全部書いた。25万文字くらいある。

AIが投稿を作るたびに、このファイルを丸ごと読む。

すると、AIの出力の中に「俺の言葉」が混ざり始めた。

② 伸びてる投稿を学習させた

Xで伸びてるアカウントを20個くらいリストアップした。

AI、マーケティング、配信者界隈で影響力のある人たち。

パイプラインが動くたびに、こういう処理が走る。

1. リストからランダムに5アカウント選ぶ

2. 最新20件の投稿を取得して、いいね順にソート

3. 一番伸びた投稿をAIに渡して「なぜ伸びた?」を30字で分析させる

4. その分析結果を元に、自分のアカウントの文脈に翻訳した投稿を生成する

「パクリ」じゃない。「構造の翻訳」だ。

たとえば、「家賃の値上げは拒否できる」という投稿が1255いいねだったとする。

AIは「共感できる不安 → 知らなかった解決策 → 感情のピーク」という構造を抽出する。

それを、俺のテーマ(TikTok LIVE、共創、配信)に翻訳して投稿する。

③ 批判者を置いた

AIに自由に書かせると、やっぱり「AIっぽく」なる。

だから、もうひとつのAIを「批判者」として配置した。

投稿が生成されるたびに、批判者が3つの基準でチェックする。

  • 杖に逃げてないか? — 「明日もがんばりましょう」みたいな定型句はNG
  • 承認欲求を煽ってないか? — 「これ知らないとヤバいです」みたいな煽りはNG
  • 人間味はあるか? — AIの模範解答はNG

不合格なら、批判理由を添えてもう一回書き直させる。最大3回。

実際のログ:


🔄 Retry 2/3. Reason: NO: 分析が表面的。感情のピークが特定できていない。
🔄 Retry 3/3. Reason: NO: 救済の定型句に逃げている、AIっぽい「まとめ」の語尾

AIがAIに「お前、AIっぽいぞ」とダメ出ししている。

シュールだけど、これが効く。

④ 保険を用意した

AIは完璧じゃない。

APIエラー、生成失敗、文字化け……色々起きる。

だから「緊急プール」を用意した。

事前に書き溜めた20件の投稿をJSON形式で保管しておいて、AIが全滅したときだけ自動投稿する。

「何も投稿しない日をつくらない」 がルール。


パイプラインの全体像

毎サイクル、ランダムにルートが選ばれる。

|——|————|

確率アクション
10%ゲーム告知(自作ゲームのURL付き投稿)
32%ベンチマーク解析(伸びた投稿の構造を翻訳)
18%引用RT(トレンドキーワードに反応)
40%独自投稿(テーマから独り言を生成)

投稿が完了したらBlueskyにもクロスポスト。

リプライが来ていたら自動で返信。

全部の結果がDiscordのチャンネルに報告される。

ひとつの投稿に対して、裏側では5〜6つのAI処理が動いている。


失敗した話

「保険ツイートしか出ない」問題

つい今日、気づいた。

ベンチマーク解析(全体の32%)が、ここ数日ずっとクラッシュしていた。

原因は、1行のimportの書き忘れ

パイプラインの流れはこうだ。

1. ✅ トップ投稿を取得する → 成功

2. ✅ 「なぜ伸びた?」を分析する → 成功

3. ✅ ターゲット向け投稿を生成する → 成功

4. ❌ 学習結果を保存する → NameError(関数が存在しない)

5. ⬜ 投稿する → ここまで到達しない

4番でエラーが出た瞬間、処理全体が止まる。

パイプラインは「投稿なし」と判定して、緊急プールから保険ツイートを引っ張ってくる。

LLMは完璧に動いていたのに、たった1行のimport漏れで、全部が無駄になっていた。

教訓:AIの中身がどれだけ優秀でも、つなぎの1行が抜けたら何も動かない。

AIっぽさが抜けない問題

最初の2週間、投稿はこんな感じだった。

「生成AIの時代、私たちは新しい可能性の扉を開いています。テクノロジーと人間性の融合が、より豊かな未来を創造するでしょう。」

……誰だよお前。

Identity注入 + 批判者チェック + 禁止ワードフィルターを全部入れて、ようやく「俺の言葉」に近づいた。

それでも、10回に2回くらいはAIっぽさが漏れる。

完全な自動化は、まだ遠い。


数字の話

正直に言う。まだ圧倒的な数字は出ていない。

でも、

  • 投稿頻度がゼロにならなくなった。 これが一番大きい。
  • 引用RTで知らない人からフォローが来始めた。
  • 「AIに任せる」のではなく「AIに分身を持たせる」感覚が近い。

これからやること

  • エンゲージメント学習ループ。 伸びた投稿の特徴を自動で蓄積して、次の生成プロンプトに反映する仕組みはもう入れた。あとはデータが溜まるのを待つ。
  • 画像付き投稿。 テキストだけだとリーチに限界がある。AI画像生成を組み合わせる。
  • 投稿時間の最適化。 いいねが多い時間帯を分析して、投稿タイミングを自動調整する。

まとめ

「AIでSNS運用」は、想像の10倍めんどくさい。

ボタンひとつで勝手にバズるわけがない。

人格を設計して、批判者を置いて、保険を用意して、ログを監視して、バグを直して。

でも、それを全部やった先に、

「自分の分身が、自分が寝てる間も発信し続ける」世界がある。

最終的に目指してるのは、「AI運用」じゃない。

自分の思想が、自分の手を離れても、ちゃんと伝わる仕組み。

それをつくるための、今日の1投稿だ。


*渋沢A壱 — 場の設計者 / TikTok LIVEライバー*

*ベーターエージェンシー CEO*

ABOUT ME
渋沢A壱
渋沢A壱 動画編集者/オンライン教育サポーター/ウェブディレクター/著者(執筆中) TikTokライブを日々コツコツ続けながら、リスナーとの交流や配信の工夫を地道に研究しています。 動画編集や配信ノウハウを初心者にもわかりやすく毎日発信し、同じように頑張る配信者の方々からも支持をいただいています。 現在は、人生や思考の新しい視点を探る書籍の執筆にも取り組んでおり、多角的な考え方を発信しています。 👉 TikTokライブはこちら 👉 X(Twitter)はこちら ライブ配信では、この記事のテーマをはじめ、配信運営のコツや視聴者との交流法を日々深掘り。 興味があれば、ぜひ気軽に遊びに来てください。
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